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2024.8.9

福島県ホープツーリズム

課外活動
福島県ホープツーリズム

8月6日、定刻通り福島ホープツーリズムがスタートしました。
最初の訪問地、いわき震災伝承未来館では、語り部の大谷さんから、津波被害のお話を聞くことができました。美しい白波が立つこの海岸で、あの日どのようなことが起きたのか、大谷さんの言葉一つ一つの重さを感じました。

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トマトの大規模農園を運営されているワンダーファームの元木さんからもお話を聞くことができました。食料自給率に関するお話を聞く中で、日本の農業の将来性を強く感じることができました。

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また、楢葉町の町議会議員をされている佐藤さんからは、災害地における福祉に関するお話を伺うことができました。高齢化が進む日本で、楢葉町の取り組みは、10年後、20年後の大都市圏でも大いに活用できるものだと思いました。 1日の終わりには振り返りの時間をしっかりとって、今日のことを忘れないようにしてもらっています。 明日は双葉町を歩いたり、中間貯蔵施設の見学があります。ここでしか学べないことが、福島にはあります。

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8月7日、ホープツーリズム2日目。朝は驚くほど気温が低く、ホテルを出た生徒から歓声が上がりました。地理の教科書で習った、「やませ」が吹くとこうなるのだそうです。 今日はまず、一昨年に避難指示が解除された双葉駅周辺を散策しました。13年間、時が止まったままの街並みに言葉を失います。HP10.jpg

そのあとは原子力災害伝承館です。ここ福島でどのようなことが起きたのかを包括的かつ系統的に展示した施設です。展示に携わったたくさんの方々の思いが伝わって来る場所でした。滞在時間をあまり長く取れなかったので、二度三度訪問して、理解を深めたいと感じました。その後、生徒全員が無事避難できた請戸小学校(震災遺構です)の見学も行いました。

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そして、福島第一発電所を撮影できる最も近い場所である、中間貯蔵施設を訪れました。
生徒達は、クレーン、数え切れないほどのタンク、そして、6つの建屋をじっと見つめていました。廃炉が完了するのは、彼らが何歳になった時なのでしょう。

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この日最後の訪問地は、楢葉遠隔技術開発センターです。燃料デブリを取り出すためのロボットアームや、それに関連するVR技術、水中ドローンの開発を進めている場所です。近々、ロボットアームの何度目かのチャレンジが行われるそうです。生徒の皆さんは、ロボットや水中ドローンの操縦体験に、目を輝かせていました。
廃炉といえば暗く、長い道のりをイメージさせますが、技術者魂や物作りの面白さが原動力になっていることも感じることができました。 宿で夕食をいただいたあとは、今日の振り返りと、他校交流に向けての準備を綿密に行いました。 生徒の皆さんは、いかに相手を笑わせようかという計画を練っていましたが、果たしてうまくいきますでしょうか。

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8月8日、ホープツーリズム最終日。本日のプログ
ラムは学校交流。
気温22度の葛尾村(ダッシュ村のあった地域ですね)を出発し、一行は郡山へ。 今回は福島県立あさか開成高校のみなさん20名がお出迎えしてくれました。 あさか開成の皆さんは前日まで広島に滞在し、原爆被害の伝承について学んでこられたそうです。 他にも福島の今を海外に発信する活動も盛んに行っていらっしゃいます。 ほとんどが女子生徒だったので、我らが明星紳士たちはやや緊張ぎみ、いつもの勢いはどこへやら。
それでも、避難生活の記憶や久しぶりに学校で友達と会えた時の喜びなど、いろいろお話を聞かせていただく中で、自然と同世代どうしの共感の輪が広がります。

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最後は明星だけで、3日間の振り返り。「 訪問して終わり」ではなく、どんなことを持ち帰って自らのテーマにするか、しっかりことばにしてもらいました。

今回の福島行では、たくさんの方々からたくさんのお話を聞かせていただきました。一つ一つのエピソードの奥にどれだけの経験があるか、その重みをしっかり受け止めて、私たちは学び続け、そして行動につなげていくことが大切だと感じました。