
ゆっくりと時間をかけて、自分の可能性を模索してほしい
1993年度卒業
辻本 憲一
TSUJIMOTO KENICHI
音楽家
私は現在、「公益財団法人 読売日本交響楽団」で首席トランペット奏者として活動をしています。トランペットに出会ったのは、中学1年生の頃。音楽をやったこともなく、楽譜も読めない学生でしたが、吹奏楽部に入ってからその魅力に取りつかれ、演奏に夢中になりました。先生や先輩方にもとても可愛がっていただき、演奏に関しても人間関係を深めていく術においても、さまざまなことを学びました。私と同じ代には、芸術の道や料理の道に進んだ人もいたのですが、多方面に活躍する人がいるということは明星の大きな特徴だと思います。受験勉強だけを追求するのではなく、中高一貫6年の時間をかけて、自分のやってみたいことや得意なことを見出していく。ちょうど思春期にあたるこの時期に、自分と向き合いながら突き詰めて考えた経験は、その先の自分にとって大きな財産になるはずです。すぐに結果や答えが求められがちな現代ですが、時間をかけて自信を深め、挑戦し続けることを大切にしてもらいたいと思います。