知久平 諒 画像

自分の可能性を信じて、何事にも積極的に挑戦し、チャンスを掴んで下さい

2016年度卒業

知久平 諒

CHIKUDAIRA RYO

内閣府勤務

 現在、私は内閣府という国の機関で働いています。内閣府は、その名前からは何を担当しているのか分かりにくいかもしれませんが、内閣官房とともに総理・内閣を直接支える機関として、各省庁の所掌にまたがる国の重要政策の総合調整を行うことを主なミッションとしています。

私は、2022年に内閣府に入府し、短期の経済財政運営を行う部署に配属されました。日々の経済動向や景気変動を注視しながら、経済対策を策定することが大きな仕事でした。2022年は、新型コロナウイルスの5類移行等コロナ禍から経済社会活動が回復しつつある一方で、物価が上昇し始めた年でした。日本経済を取り巻く環境が大きく変わる中、慌ただしい日々を過ごしましたが、政治のダイナミズムを味わうという貴重な経験をすることができました。その後、2024年2月に計量分析室という部署に配属となり、マクロ計量モデルを使って10年後の日本の経済・財政の姿を展望する仕事を行っています(内閣府では年2回「中長期の経済財政に関する試算」を公表しています。ご関心あればHPよりご一読ください)。

 私にとって明星での経験は、人生の転機だったと思っています。高2の時に参加したハーバード大学等への短期留学では、世界の広さやレベルの高さが体感でき、それまでの高校生活を見直して、受験勉強を含め何事にも全力で取り組むように努めました。受験に関しては、志望校を京都大学に設定し、毎日過去問を解いては添削を先生にお願いしていました。結果的には1年浪人生活を送ることになりましたが、担任の先生にはその間も気にかけていただき連絡を取り合っていました。これらの経験は、その後の大学生活や現在の生活につながっていると実感しています。

 私が考える明星の魅力は、短期留学のようにやる気スイッチを押してくれるきっかけをいくつも提供してくれるだけでなく、自分がやる気を出せばそれを全力で応援してくれる環境が備わっていることだと思います。それは勉強だけにとどまらず、部活動や学園祭・体育大会など何事にも全力で取り組める風土にも象徴されています。

 人生の転機とは、その時は意識していなかったものの、後で振り返って初めてそれがターニングポイントだったと気付くものだと思います。だからこそ、日々アンテナを高くして何事にも積極的に挑戦してチャンスをつかみ、それを自分のものにするために努力し続けることが重要です。生徒の皆さんには、ぜひ明星のリソースを徹底的に使い倒し、明星が人生の転機だったと思えるような学園生活を過ごしていただければと願っています。